2019年8月会山行

山域:鳥海山/檜ノ沢(ひのそ)沢登り

期間:2019811日~13

メンバー:L.鏡慶一、西田猛和、丸山哲生、荻野聡

コース・タイム:

8/11

10:00 二の滝駐車場出発〜11:10 渡戸(檜ノ沢入渓)〜14:00 C890屈曲点(沢を離れ夏道へ)〜14:35 万助小屋(泊)

8/12

6:40 小屋出発〜7:00 C890付近 入渓〜8:06 C1135出合〜9:07 雪渓〜10:16 C1550 鍋森北側コル〜10:47 稜線登山道〜11:50 御浜小屋〜14:20 万助小屋(泊)

8/13

7:07 小屋出発〜8:52 二の滝駐車場帰着

報告:  8月会山行、委員長の計画案は谷川連峰のナルミズ沢だったが、台風の影響で天気が懸念されたため、急遽鳥海山の沢登りに変更した。(結果的には台風の動きが遅く、谷川連峰でも影響はなかったようだ。)

8/11  二の滝駐車場はさすがお盆期間か満車状態だったが、日帰りのハイキング団体のものだったようだ。渡戸までは夏道歩きですぐに汗だくになる。途中の水場がありがたい。  渡戸から沢に入る。水量は少なくちょろちょろ。しかし入渓からすぐにゴルジュ帯が始まる。岩盤を掘りえぐったような独特の景観で、岩盤上を水が流れるため、土砂もほとんどなく水が澄んでいる。釜の深いところに光があたると「青の洞窟」を思わせるエメラルド色が見られる。ロープを出すような高さの滝はないが、水流に浸かりながらボルダリング的な登りが続く。初日の重荷がこたえる。  2時間ほどでゴルジュ帯を終了。ゴーロ帯に変わり高度を上げる。C890の屈曲点付近を過ぎると夏道が遠くなるので、ここで沢を離れ藪をこいでC906上部の夏道に出る。万助小屋に2時半過ぎに到着。小屋の裏手の草地に荷物を広げて寛ぐ。水場でビールを冷やすとキンキンに冷たくなって美味い!そのまま外でしばし昼寝。居心地がよく、結局外にタープを張ってここに泊まってしまった。この日他の宿泊客は2人だけだった。

8/12  夏道を前日の地点まで戻り、沢の遡行を再開する。最初はゴーロで標高を上げていく。下を見下ろすと谷間の向こうに日本海の海岸線が見えて気分がいい。難場はないが側壁が切り立ち逃げ道はない。C1135で笙ヶ岳から落ちる沢との出合を過ぎると連瀑帯になる。ここも大きな滝はなく快適に越えられる。C1300付近で早々に伏流になる。今日は山の上部に雲がかかり、ガスが流れる。途中で雪渓も出てくるがまたゴーロ歩きになる。沢の傾斜が緩くなると両側は草原状になり、ニッコウキスゲが群落で咲いている。沢を登らなければ通ることのない別天地だ。鍋森北側のコルで沢形は終了。急な斜面の草原と笹ヤブを登って木道の登山道に出た。  時間は早いが、鳥海山頂までというとなかなかのアルバイトで気力が出ない。鳥ノ海の外輪をのんびり一周して戻ることとする。登山道脇も高山植物が花盛り。涼風が吹き抜け真夏の暑さを忘れる。御浜小屋付近に来ると一気に登山客が多くなる。神社では御神体の前で小屋番家族?が昼食中でお参りしにくかった。分岐から万助道に入るとまた静かな山に戻る。小屋への下りで汗だくになるが、その分今日も冷やしたビールが最高に美味かった。小屋は他に2パーティ、明日檜ノ沢を登るという東京のパーティと仙台から来た下山パーティ。夕食であの大量にあったビールも飲み尽くし、酒が切れた。今日は小屋に入って早々に就寝。

8/13  朝食を作っていると、仙台からのパーティの人が最近の八方沢の遭難の話をしてくれた。友人が単独で入り下山中に大きな岩に足を挟まれ動けなくなり、二昼夜過ごした後に発見されたとのこと。かなり大きな岩でも浮いていて動くこともあり危ないということだった。  さっさと降りて風呂に入りたいということで、駐車場へまっすぐ下山。それでもすでに汗だくになった。
2時間で駐車場着。着替えて「ゆりんこ」へ直行。風呂はありがたい。  東根で昼になりそばを食った後、山形の祖父母の家へ行くという荻野君は「さくらんぼ東根」駅で別れる。早い時間に仙台に戻って会山行終了。場当たり的な計画だったが、珍しい鳥海の沢を体験し高山植物の咲く「夏山JOY」の世界にも浸れて楽しい夏休みになった。(記 鏡)