7月会山行 葛根田 大石沢

期間:2025年7月19日(土)~21日(月) 2泊3日
山域:葛根田 大石沢 ~ 乳頭山
行程:7/19(土)仙台 = 盛岡ICから46号 滝の上温泉 車デポ- 地熱発電所を通り抜けて 葛根田本流遡行 - 大石沢 - 次の出合(泊)
7/20(日)本流ピストン・大石沢支流周回
7/21(月) 泊場 - 大石沢 - 田代平 - 乳頭山 ― 滝の上温泉 = 仙台
【概要】
今年も暑い6月後半から一気に気温が上がりだし、猛暑日が続き いつのまにか梅雨は明けていた。7月の会山行は翌月の夏合宿を見据えて場所も形態も、それに準じた感じにするのだが年初から大石沢で2泊と決めていたので、大石沢ベースにて中日を設けてデジタルデトックスでもしながら葛根田本流とは違うナメとゴーロを愛でる方向で案を考えた。個人的には沢を始めたころから何度も入渓している裏岩手界隈ということもあり、とくだん構えることもない。天気予報も後押ししてくれ連日の好天のもと総勢8人で大石沢の中流部をめぐりつつ、山の恵みをいただきベテランから若手に沢での所作等々をいくらかでも伝授できたものと思う。
【初日 7月19日:土曜】 晴れ
仙台の出発に若干ゴタゴタがあったが、いつものことでほぼ定刻に高速に乗る。途中1回の休憩をはさみ予定通り「滝ノ上温泉」の駐車場に9時過ぎに着くと既に5台程度の車がある。全部が夏道であるわけはないので先行者ありを覚悟。温泉の営業時間を確認し、沢装備で地熱発電所を抜け30分程度で葛根田本流に降りる。水はだいぶ少ない、最初の渡渉も何の問題もないので大荷物をものともしない若手2人に先行してもらい思い思いのルートで遡上していく。水量が少ないので右岸左岸どっちでもだいたいいけるが、平水以上だとルーファイの良し悪しで疲れも変わってくる。ランドマークのドクロ滝(マンモにもみえる)を過ぎるとすぐにお函で、残地が要所にセッテイングされているが本日は使わなくてもノーストレスで通過できる。
このまま休むことなく大石沢出合いには12:00前に到着で小休止、ザックを下ろした背中に日差しが刺さる。本流に比べて若干大石沢の水温が温かく感じるが総じて高めなのだろう。さて大石沢を過ぎてテン場予定地の次の二又で、ついに先行者発見 すでにテン場を確保されていたのでバッティングを避けて支流を登ってよさげなところを探す。金堀沢と戸繋沢を合わせたこの支流出だしに小ゴルジュがあり面白い。沢幅が1m程度に狭まったところをひとまたぎすれば沢は一気に開け沢が蛇行し始める。あまり登っても本流から遠ざかるので数百m程度登ったところで腰を落ち着ける。6人泊まるのに程よい河原に陣取る。
タープやら焚火の準備やらをすませ3時ごろに食料調達に向かうもなかなか渋い。魚影はあるが食いが良くない先行者もいるようで ずっと足跡は続いていた。ブドウ虫を食わないのでバッタに変えると何とかあたりが出てくる。地熱発電所の脇で確保していたバッタの出番だ!!ほどなくこのへん界隈でよく見る沢幅いっぱいの斜瀑(ナイアガラの滝)が現れたのだがここも渋い。右岸に虎ロープがあるところから釣り人は入っているようで。そのまま上がる。かつて地元の漁師が魚影のないこの沢に担ぎ上げたといわれる末裔に会いたい一心で上流を目指し、水温が急激に下がった支流でようやくイワナを拝めた、疲れたので本日はここまで。
30分程度でテン場に戻るといい感じにサイトが出来上がっていた。拾った針金で生木3本をまとめ囲炉裏風の3本脚のトライポッドがいい感じだ。これを使えばコッヘルをひっくり返すことは減ることだろう。今宵のレシピは坂本さん調達の薬膳カレーですが、その前に餅入りスパムの揚げ春巻きでカロリー摂取、ビールがうまいです。伊藤さんの大容量ワインもありでいい感じで、カレーでまたビールに戻り一匹のイワナの塩焼きを見ながら星がチラホラ出てきた空を見上げ 割と早めの時間に焚火の周りでゴロンとなりました。
【二日目 7月20日:日曜】 晴れ
明るくなる4時ごろからガサゴソし始め、オキの残る焚火を起こしてお湯を沸かす。コーヒーができるころにはだいぶ明るくなり鳥のさえずりがさわがしい、今日も暑くなりそうだ。日が差さないうちに、田中さん用意の朝食ラーメンを食べて撤収。昨日上流で見たナイアガラの滝を見てから本流に戻る。出発直前に大石沢本流の4人パーティーが前を通過 どうやら当方と同じことを考えていたようで 大石沢を登るのは明日で今日は中流域を散策すようだ。さて我々は、大石沢に戻り4人パーティーのテン場を通過してさらに上流にテン場をセッティングし手際よく8人分のスペースを確保。
本日は、オプション山行デーで葛根田本流と大石沢本流に分かれるのだが、本流は若手3人+伊藤さんにまかせ大石沢上流の様子をまずは見に行く。昨日の支流がだいぶ渋かったのでどうかと思ったが、すぐに良型が2尾ゲットできたので 早々に戻り 坂本が火の番をしている焚火に、塩焼きをセットする。あとは、まわりをより快適にすべくちょっとずつ改良を加え 本日上がってくる2人を待ちながらチビリチビリやっていると 12時過ぎに鏡さん岡安さんと本流隊と別れて戻ってきた伊藤さんが合流する。本流隊が戻るまでには時間があるので、あまり釣りあがっていない大石本流を岡安・伊藤・西田で人数分めどに釣りあがる。こちらは4時までにノルマ達成でルンルンで戻る。本流隊はさらに待つこと1時間 大漁で戻ってきた。イワナはいっぱいいるので から揚げや 醤油ずけ握り寿司 なめろう と 昨日とは打って変わってイワナづくしとなった。葛根田川 大石沢のめぐみに感謝です。夕食は、伊藤シェフのマーボーナスで、今宵も適量の酒と魚で すんなりと眠りにつきました。
【三日目 7月21日:月曜】 晴れ
最終日は、沢をきれいに詰めて、田代平の小屋 乳頭山をトレースして 温泉の制限時間に間に合うように下りるだけなのだが・・・・・さて、朝飯準備の坂本シェフのパスタ(ナポリタン&ペペロンチーノ)を食べている間に、2パーティーが前を通り過ぎて最後尾で9時前にはテン場を後にした、大石沢は最初に広めのナメから始まり次第に沢名のごとく大石のゴーロに変わっていく。滝はないので、脚力勝負のみです。休む度に田辺くんと戸田くんが、坂本の荷物を引き取って軽量化をはかってくれるのが ありがたい。水流を忠実にたどって源頭に到達も草原からは若干ズレている。一路草原を目指して右手を意識して進むも藪に翻弄されること1時間弱で草原に通ずる沢型に入ると30mほど登れば 草原に出てほどなく木道に出る。登山道は花まっさかり 景色に癒されながら 温泉の時間にせかされながら ペースダウンすることなくロスタイムでなんとか温泉には入れましたとさ。